170キロ。

今年の甲子園も見どころの多い大会だった。

印象に残る試合や選手はたくさんいたが、その中で妙に記憶に残ったニュースがある。

智弁和歌山が横浜・織田翔希投手対策として、170キロ設定の打撃マシンで練習していたというものだ。織田投手は今大会で甲子園最速となる156キロを記録しており、その速球を想定した練習だったという。

最初に見た時は思わず笑ってしまった。

170キロ。

甲子園最速投手への対策とはいえ、なかなか思い切った発想だと思った。

その後、智弁和歌山は横浜との準決勝を制した。

170キロの練習にどれだけ意味があったのかは分からない。

それでも、あのニュースは妙に印象に残った。

相手の一番の強みは何か。

それに対して自分たちに何ができるのか。

170キロという数字の裏には、そんな試行錯誤があったのかもしれない。

見た時は少し大げさにも感じたが、後から考えると案外悪くない取り組みだったようにも思う。

ただ、あれだけ考えて準備していたら、試合に入る時の気持ちは少し違ったのではないか。

意図を持って準備すること、意図を持って行動すること。

言葉にすると当たり前だが、意外と難しい。

170キロ。

気づけば内角を突かれていた。

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